
横川正丸屋 進捗レポート★オープン4か月がたちました!
\ 早いもので横川kito姉妹店「菓子店&gallery横川正丸屋」オープンから4か月がたちました! /
大家さんご一家が鹿児島市内から通いながら大切に管理されてきた国登録有形文化財の池田家住宅。
こんな素敵な場所がずっと空き家になっているのがとてももったいなくて、「いつか何かで活用できたらいいよね」と話していた昨年度前半。まさかこんな速さでコトが一気に進むとは誰も予想していませんでした…
昨年夏にアメリカン・エクスプレスの「RISE with shop small2023」で賞をいただき、そこから急に現実となった改修・事業化プロジェクト!
大家の池田さんと、施工をお願いしたタグズハウスさんと一緒に何度も図面を引いて話し合いを重ね、3月から工事が着工し、4月からはクラウドファンディングでたくさんの応援と温かいお言葉をいただいて、銀行の方にも快くいろいろな支援・アドバイスをいただきました。
8月のオープンからまだたった4か月、されどもめちゃくちゃ長く濃い4か月が過ぎ去りました。準備期間中もたくさんのトライアンドエラーがありましたが、実は開店からの4か月間はそれを上回るいろいろがありまして…涙
喜んだり、頭抱えたり、ほっこりしたりの3か月間をダイジェストでお届けしたいと思います。
息抜きタイムのお供にでも、ぜひお読みください^^
オープン直前!いくらやっても終わらない掃除、と工事!(笑)
クラウドファンディング実施当初は6月中にプレオープン、7月グランドオープンを計画していたものの、なかなか思うように進まないのが古民家改修あるある・・・
施工をお願いしたタグズハウスの皆様もたくさん工夫してくださったりしたものの、予定通りにはいかず。
とはいえ6月から家賃支払いスタートだったので大幅にオープンを遅らせるわけにもいかず、ひとまずプレオープン無しの8月4日(日)をオープン日に決めました。
が!おおおおおお終わらない工事・・・・・・・・・
掃除、厨房機器を使った試作(オーブンが変わると焼き加減も一度につくる生地量も変わるため)、商品陳列などなど考えると最低でも2週間はないと無理ー!!
…なのですが、実際は1週間前になんとか工事を仮収めしていただき、細かい残り部分は開店後に続きお願いしますということになりました。(古民家は調整しないといけない細かい作業多いのです…)
「とにかく最優先は掃除だ!!!!!」ということで、空き時間すべて+夜間も使って大掃除します。
拭けども拭けども雑巾が汚れる一方なのはなぜだ…棚・壁・柱・・・この期間は夜な夜な延々と拭いた記憶しか残っておりません・・・・・・・・・・・
▲オープン一週間前の店内一角。ひたすら焦る心境が伝わるでしょうか・・・・・
▲厨房にオーブンが入った!と思いきや天板がついてない。ということで厨房機器業者さんに急ぎ発注していただく。
で、天板キター!!!!!・・・・・・・・・ん?サイズ違くない?横幅足りなくない・・・?
なんと配送先ミス?で違うのがこちらに届いた様子。。。この時点でオープンまで間もなく1週間切るぞというタイミング。青ざめる。
(ぎりぎり3~4日前にちゃんとしたの届きました)
▲看板製作をお願いした町内の木工アーティスト KOSHIRAERUの寶園さん(右)と、大家の池田さん(左)
看板をつける場所を調整中。ちょっとした位置の差でも印象って変わるんですね
その後、なんとか掃除を終わらせ、商品陳列とオープン日から販売する「げたんは」製造に着手できたのがオープン2~3日前。
オープン前夜は、夜中までげたんはの製造とパッケージ詰め&商品陳列を行い、「よし!オープンに向けて最後掃除しよう!」ということで終わったのがオープン当日の朝6時でした。
なんでしょうか。。夏のキャンプ場で夜中まで飲んで騒いで徹夜した朝みたいな感覚でした。
オープン日の朝。まさかの寝坊
徹夜で迎えたオープン日 朝6時。
20代前半スタッフの男子たちが「せめて朝風呂入ってリフレッシュしてきていいですか」ということだったので、「いいよ。9時半には必ず戻ってきてね」と答えていったん解散します。
その後、私(白水)だけ店内に残って、掃除したりないところの続きをしたり、オープニングマルシェで出店に来てくださる出店者さんをお迎えする準備をしたりしていました。
そんなこんなしているうちに、出展者さんがちらほら到着。ご対応しつつ、時計を見ると9時40分。
「あれ??来ない??」
その後、しばらく待っても20代前半スタッフ男子たち現れません。
出勤してきた他のスタッフさんに家まで言っていただくと、なんと寝ていた(笑)
「オープン日に寝坊とかありえないんだけど!!!!!」と叩き起こされた彼らが横川正丸屋に戻ってきたのは10時。30分の遅刻で、もろもろの流れがしょっぱなから崩れたりもしましたが、今ではいいネタになっています。
(彼らが言うには「いや、寝たんじゃないんですよ。家に帰って「ふぅ」って座ったら、10時だったんです」だそうです(笑) )
▲30分遅刻してきた直後に撮った集合写真
葛藤する20代と見守る30代
菓子店&gallery横川正丸屋のメインメンバーはこの三人。
みんな20代前半で、写真右の「このか」は市外から5月に横川へ移住、左の「こがゆう」は福岡から6月に横川へ移住、真ん中の店長「かがみん」は霧島市内の市街地 国分から毎日通っています。
店長として普段から私にベシベシ厳しいこと言われるかがみん、お菓子づくりやカフェ好きでアイデア出し~形にするのが得意なこのか、店内の一角で古着屋「不為」を営業するテナントさん&一歩引いた目線で意見を言うこがゆう。横川正丸屋の運営は、ほとんどをこの3人中心で考えてもらっています。
商品選定・メニューづくり・オペレーション整備・改善案などなど。もちろん丸投げはしてませんが、彼らの考えやアイデアを極力活かして、必要以上に他が口を出さないようにしています。
(「それ原価どれくらいなの?」「もっと経費節約できるんじゃない?」とかはつい言っちゃいますが)
3人でなんか盛り上がってるときもあれば、考えが合わずぎくしゃくしてるときもあります。それもひっくるめて長い人生の良い時間になってたらなと思います。
この後に少し書きますが、季節の新しいメニューができたり、げたんは以外の商品ができたり、彼らだからできることをどんどん形にしてくれています。
この場所の存在の大きさを感じた瞬間
実は、開店3年半たつ横川kitoのほうでも未だできていないことの一つに「地元のいろいろな方々に通ってきていただく」ということがあります。
出来てるじゃん!というお声もいただくのですが、オーナーの私としてはまだまだできていない…もともと”外から横川に人を連れてくる”ことを目的につくった横川kitoというお店は、やっぱり開店当初から遠方からのおでかけのお客様が多くて、地元の方々が気軽に通うような役割は果たせていないと感じます。
が、こちらの横川正丸屋。予想以上に町内のお客様が多いのです!
「ずっとここ何かに使えないのかなーって思ってたんですよ~」
「ここは昔は商店で、子どものころに両親とよく買い物にきてたのよ」
「いつも前を通るから、工事始まったころから気になってて~」
そんなとても嬉しいお声をたくさんいただきます。そして、当店で手づくりする「横川げたんは」を買って帰られた方が、美味しかったから!と何度もリピートしてくださるようになってきました。
起業した時からずっと、どちらかというと”まちの外の人に横川をアピールする”ことに注力してきた私たち。
地元の方々に喜んでもらえて通ってもらえるってこんなにうれしいんだな~と実感しています。
ほっこりしちゃう地元の子ども達エピソード
横川kitoのほうは今も、ほとんどが町外からいらっしゃるお客様が中心です。
ゲストハウスをしているので、県外や海外からの宿泊のお客様もいらっしゃいます。↑の写真は、アメリカ在住で日本に一時滞在中のご家族。
正丸屋に立ち寄ってくださって、そのまま地元の同年代の子ども達といっぱい遊んで帰られました^^
前項で正丸屋は地元のお客様が多いとお伝えしましたが、実は意外と地元の小学生~高校生たちも来てくれます。
夏休みにお小遣いを握りしめてかき氷を食べに来てくれたり、近所の子が遊びに来て宿題をして帰ったり、
中高生たちが古着を買いに来てくれたりしています。
▲仕事で動画編集中のこがゆうの横で宿題する子ども達
~ちょっとニヤッとしちゃった地元高校生たちの会話~
2回くらいお茶しに来てくれた地元高校生たち。ある日、横川正丸屋の前を自転車で通ったときに聞こえてきた会話↓
Aくん「おー、お客さん多いじゃん。パソコンしてる人いるし」
Bくん「ほんとだー。まぁ、俺たち常連だしな!」
いやぁ、可愛すぎる(笑)
げたんは卸売りに向けて!思わぬ壁!!
試作時、もちろん商品だけじゃなくパッケージもいろいろ考えて用意したのですが、やはり計画通りにはいかないものですね。。。
当初使っていた包装袋はクッキーなどの乾いたお菓子向けだったらしく、げたんはのようなしっとりとしたお菓子には普通使わないものだということを教えていただいたり、乾燥剤ではなく脱炭素材にしないと乾燥してパサパサになるということが判明したり、新しく発注した袋のサイズを間違ったり……
オープンまで試作で使っていた横川kitoのオーブンと正丸屋のキッチンに入れたオーブンはサイズも全然違うため、↑のように鉄板スペースのロスが出てしまうので一度に作る生地の分量&カットサイズを計算しなおしたりといった製造の改善と、きちんとした販売用のものの製造とを同時進行。
オープンしたてでオペレーションにも数々の改善点があり、この4か月間は本当にあんまり記憶がありません。
よそもの・わかものが楽しくやる商品開発と六次産業化構想
横川町は山に囲まれた地域です。農家さんが多くて、↑のような風景が広がっています。
もちろんいろいろな農作物をたくさんの農家さんが育てていらっしゃるのですが、高齢化と担い手不足が深刻で、休耕地が増えたり、生産量がさがったりといった状況です。
移住者が多い横川kito&正丸屋スタッフ。農業のことはあまり詳しくないのですが、商品開発や活用アイデアを考えるのは得意です。
移住者だからこその外からの視点・つながりもあります。
「田んぼも多いから、お米だけじゃなくて米粉製品つくれないかな?そこからアレルギーフリー商品とかもいけそう!」
「そば粉作ってる地元農家さんいらっしゃるよね。ガレットとかそば粉クレープとか商品化してもいいよね!」
そんな感じで、時にはお茶しに来てくださった地元農家さんも交えてワイワイ話しながら、地域のものを活かしてできる次の一手をいつも考えています。
▲米粉の話からつながった「霧島茶の米粉チーズケーキ」店内カフェでも人気のケーキです。
お茶の風味をしっかり感じられるように甘さ控えめ。生地に米粉を使っているのでしっとり&ほのかにモチモチ感があって、とにかくめちゃくちゃ美味しい!
冷凍販売できるようパッケージ考案中です。
▲現在の正丸屋カフェメニュー。充実してきました。
どんどんオープンに!チャレンジの場に育てていく
オープンから4か月経ち、製造オペレーションの改善もやっと落ち着いてきました。
運営環境が整ったので、そろそろ「まちの誰かのチャレンジを応援していく」ことに私たちもチャレンジし始めたいと思います!
まずはレンタルスペース・レンタルキッチン・自分のお店にトライできるレンタルカフェの呼びかけから。
やりながら空いたらしいアイデアを考えたり、調整改善したりを繰り返していけたらと思います。
クリエイティブなスキルを楽しく学べる講座も始めていきたいです。
まだまだ進化途中の横川正丸屋と横川kito。
事あるごとにメンバーで集まて、あーでもないこーでもないと話しています。
この対話とチャレンジの輪を、私たちにできるところから徐々にまちの中に広げていけるように、頑張っていこうと思います。
引き続きの応援を宜しくお願いいたします!
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